2010年8月28日

なんでIntelのSSD X-25M(SSDSA2MH160G2R5)はDTM向きなの?

前回の「Intel 爆速SSD X25-Mが値下…160GBが4万切り!」の続きです。

近い将来、DTM用のPCにSSDを導入しようと思って鈴木も色々と調べました。SSDを導入しようと考えている多くの方が一番気になるのは、アクセス速度だと思います。

乱暴に言い切っちゃうと、アクセス速度については、DTM用途に限って言えば「ランダムリード速度」が速ければ基本的にオッケーです。

とりあえず具体的な数値を持ち込んで話をしようと試みますと…

たとえばソフトサンプラーのKONTAKT4でLPCっていうギターシンセのパッチ(Super Performance Set)を読み込むとき、DFD使っていても1度に数千(万単位かも…)のファイルを読み込みます。1個のファイルサイズは50KB~500KBくらいで、全容量で言えば700MBくらいです(読み込み前後のタスクマネージャで測定)。で、これを読み込むのにどれくらいかかるかというと、鈴木PCのAHCIモードで接続されているサンプル置き場専用(≠システムドライブ)のHDDで116秒かかりました。一応このHDD(ST31000523AS)のCrystalDiskMarkの値を晒しておくと…

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CrystalDiskMark 2.1 (C) 2007-2008 hiyohiyo
      Crystal Dew World : http://crystalmark.info/
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   Sequential Read :   89.845 MB/s
  Sequential Write :   76.713 MB/s
Random Read 512KB :   45.197 MB/s
Random Write 512KB :   74.306 MB/s
   Random Read 4KB :    0.751 MB/s
  Random Write 4KB :    1.232 MB/s

         Test Size : 50 MB
              Date : 2010/08/28 22:05:23

こんな感じです。シーケンシャルリードが90MB/s、この速度のまんま計算すると8秒で読めることになるはずですが(んなわけない)、ランダムリード(512KB)の45MB/sで計算しても18秒。遠く及びません。ランダムリード(4KB)の0.751MB/sで計算すると、960秒=16分。さすがにここまでかかりませんけど、なんとなくランダムリードの、特に4KBの速度が響いてきてるような気がするのは私だけじゃないと思います(全然具体的じゃない…)。

で、このランダムリード(4KB)の速度が、IntelのSSDはかなり速い部類に入ります。環境にもよりますが、20MB/sは超えてくるみたいです。こちらに紹介されているデータでは24MB/sにもなるようで(鈴木のHDDの30倍て…)、これを理想値として、他のSSDとの速度比較をしてみましょう。

28台ぐらいのSSD速度計測比較で、かなりの種類のSSDの速度・価格比較が行われています。ここには今回値下げされた34nmプロセス版の「SSDSA2MH160G2R5」ではなく、50nmプロセス版の(要するに旧型の)Intel SSDSA2MH160G1C5 が掲載されていますのでその辺は注意して読んで下さい。で、ランダムリード(4KB)が24MB/sを超えてくるものは…結構あります(笑)。でも、容量と価格を見てみると、IntelのMLCモデルはかなり有力な選択肢に入ってきます。

 

要するに、今回の値下げでDTM用途としては「かなり速くてコストパフォーマンスも良好」なSSDの仲間入りを果たしたと言えるでしょう。

 

※ちなみに、PCI Express x4接続のOCZ RevoDrive(ITpro紹介記事)なんて奇抜な品もあります。これは、内部でRAID0を組んでるSSDで、要するにハードウェアRAIDコントローラ+SSDをPCI Express接続で、っていうステキな品です(笑)。これも考えたのですが、RAID0はシーケンシャルリードは速くてもランダムリードはそんなでもないというDTM用途としては微妙なもの。実勢価格39,800円という価格設定は魅力的ですが、残念ながら今回は用途にピッタリじゃないのでパスです。

シーケンシャルリードとか、ライトとか、ランダムライトとかは遅くても構わないです。書き込み速度はファイルコピー時しか関係しないですから…。

 

次に、SSDの寿命について。SSD導入の際にネックになるものとして、「寿命」がありますが、ただのサンプル置き場としてしかSSDを使わない鈴木としては寿命はほぼ丸無視です。

寿命無視な理由は2つ。サンプル置き場なので、別のHDDにバックアップをとっておけば、万一SSDが壊れてもダメージが少ないこと。もう1つは、SSDは他のフラッシュメモリを使った媒体と同じように、読み出しだけでは劣化しづらいということです。システムドライブのように1日何十回も読み書き読み書きしていれば、段々とセルが壊れていくのも分かりますが、ほぼリードオンリーであれば寿命については(少なくとも鈴木が使う数年間に関しては)問題にならないと考えています。

 

というわけで、160GBの爆速SSDが送料込みで4万弱で買える時代が来ましたよお客さん!どうかここまで読んで「よっしゃ買ったれ」と思って頂けたら、下記のリンクからお願いします。40人くらい買ってくれると鈴木が1個買って必ずレビューしますので(爆)

これ買ったら、LPCの読み込みが30倍速くなる(116秒→4秒)のかな?夢だ。

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